浄化槽・井戸の撤去費用はいくら?解体工事で見落としがちな付帯工事を解説
建物だけじゃない——浄化槽と井戸の処分も必要です
解体工事の見積もりを取ると、建物の解体費用とは別に「浄化槽撤去」「井戸埋め戻し」という項目が記載されていることがあります。築年数が古い住宅や、公共下水道が整備される前に建てられた家では、敷地内に浄化槽や井戸が残っているケースが少なくありません。
「建物を壊すだけだと思っていたのに、追加費用がかかった」とならないよう、この記事で浄化槽と井戸の撤去について事前に理解しておきましょう。
浄化槽の撤去
浄化槽とは
浄化槽は、公共下水道が整備されていない地域で、家庭の排水を敷地内で処理するための設備です。地中に埋められたFRP製(繊維強化プラスチック)またはコンクリート製のタンクで、大きいものは5人槽〜10人槽程度のサイズがあります。
公共下水道に接続済みの住宅でも、接続時に浄化槽を撤去せず「埋め殺し」にしている(中身を抜いて砂で埋めただけの状態で放置している)ケースが多くあります。
撤去の方法
| 方法 | 内容 | 費用の目安 |
|---|---|---|
| 完全撤去 | 浄化槽本体を掘り出して搬出・処分。穴を良質土で埋め戻し | 約15万〜30万円 |
| 埋め殺し(埋め戻し) | 汚泥を汲み取り、槽内を洗浄後、砂や砕石で充填 | 約5万〜10万円 |
建物の解体後に建て替えや土地売却を予定している場合は、完全撤去がおすすめです。埋め殺しのままだと、新築の基礎工事で支障が出たり、土地売却時に「地中障害物」として問題になる可能性があります。
浄化槽撤去の手続き
浄化槽を撤去する場合は、以下の届出が必要です。
| 届出 | 届出先 | 期限 |
|---|---|---|
| 浄化槽使用廃止届 | 市区町村の環境課等 | 使用廃止後30日以内 |
| 最終清掃(汲み取り) | 許可業者に依頼 | 撤去前に必ず実施 |
汚泥の汲み取りをせずに撤去すると、悪臭や土壌汚染の原因になります。必ず許可を持った汲み取り業者に最終清掃を依頼してから撤去工事に入ります。汲み取り費用は別途2万〜4万円程度です。
井戸の撤去・埋め戻し
井戸が残っているケース
かつて生活用水として使われていた井戸が、使用停止後にそのまま残されている場合があります。蓋をしただけ、あるいは板を置いただけの状態で、敷地の隅に放置されているケースも珍しくありません。
井戸が残った状態で建物を解体すると、以下のリスクがあります。
・転落事故の危険(蓋の劣化や崩壊)
・地盤沈下の原因になる可能性
・土地売却時に告知義務が発生
井戸の埋め戻し方法と費用
| 井戸の種類 | 費用の目安 |
|---|---|
| 浅井戸(深さ5m以内) | 約3万〜8万円 |
| 深井戸(深さ5〜20m) | 約8万〜20万円 |
| 深井戸(深さ20m以上) | 約20万〜40万円 |
| 井戸枠の撤去が必要な場合 | +5万〜15万円 |
埋め戻しの手順は、まず井戸枠(石積み・コンクリート管)やポンプを撤去し、内部のゴミや堆積物を除去した後、砂・砕石・良質土で段階的に充填して整地します。
井戸の埋め戻しに法律上の届出義務はありませんが、自治体によっては届出を求めている場合があります。念のため、市区町村の環境課に確認してください。
見積もりでチェックすべき3つのポイント
①浄化槽・井戸が見積もりに含まれているか
解体工事の見積もりを取る際、業者に敷地内の浄化槽や井戸の有無を必ず伝えてください。伝え忘れると見積もりに含まれず、工事中に「別途費用」として追加請求されることがあります。
②完全撤去か埋め殺しかを明確にする
浄化槽の処理方法(完全撤去 or 埋め殺し)を見積もり段階で決めておきましょう。建て替えや売却予定がある場合は完全撤去、更地のまま管理する場合は埋め殺しでも問題ないケースが多いです。
③汲み取り費用が含まれているか
浄化槽の最終清掃(汲み取り)の費用が見積もりに入っているか確認してください。解体業者とは別に、汲み取り業者への支払いが必要になる場合があります。
まとめ
浄化槽と井戸の撤去は、解体工事の見積もりで見落としやすい付帯工事です。浄化槽は完全撤去で15万〜30万円、井戸は深さによって3万〜40万円が目安です。建て替えや土地売却を予定している場合は完全撤去がおすすめです。見積もり時に必ず業者に伝え、費用に含まれているか確認してください。
株式会社心和では、浄化槽・井戸の撤去にも対応しています。建物の解体と合わせて一括でお見積もりいたしますので、お気軽にご相談ください。