解体工事後の地盤改良は必要?費用の目安と判断基準をわかりやすく解説
解体した後に「地盤が弱い」と言われたらどうする?
古い建物を解体して建て替える際、地盤調査を行った結果「地盤が弱い」「地盤改良が必要」と言われることがあります。地盤改良の費用は数十万〜数百万円と高額になることもあり、解体費用に加えて大きな出費になります。
「前の家は問題なく建っていたのに、なぜ地盤改良が必要なの?」と疑問に思う方も多いでしょう。この記事では、解体後に地盤改良が必要になるケースや、工法ごとの費用の違いを解説します。
なぜ解体後に地盤改良が必要になるのか
以前の建物と新築の建物で条件が違う
古い建物が問題なく建っていたからといって、新築でも大丈夫とは限りません。以前の建物は軽い木造平屋だったが、新築は重い2階建てになる場合、地盤への荷重が増えるため地盤改良が必要になることがあります。
建築基準法の基準が変わっている
2000年の建築基準法改正以降、新築住宅を建てる際には地盤調査がほぼ義務化されました。それ以前に建てた家は地盤調査なしで建築されたものも多く、現在の基準で再評価すると地盤改良が必要と判断されることがあります。
解体工事による地盤への影響
まれなケースですが、解体工事で基礎を撤去した際に周辺の地盤が緩むことがあります。また、基礎の下にあった砕石層が撤去されることで、地盤の支持力が変化する場合もあります。
地盤調査の方法と費用
建て替えの場合、通常はハウスメーカーや建築会社が地盤調査を手配します。調査方法は主に2種類あります。
| 調査方法 | 特徴 | 費用の目安 | 所要時間 |
|---|---|---|---|
| スウェーデン式サウンディング試験(SWS試験) | 住宅建築で最も一般的。鉄の棒を地面に貫入して地盤の硬さを測定 | 約3万〜5万円 | 半日程度 |
| ボーリング調査 | 大規模建築向け。地中深くまで試料を採取して詳細に分析 | 約15万〜30万円 | 1〜2日 |
一般的な住宅の建て替えであれば、SWS試験で十分です。調査ポイントは建物の四隅と中央の5か所程度で、地表から10m程度の深さまで測定します。
地盤改良が必要になる目安
地盤調査の結果、以下のような数値が出ると地盤改良が必要と判断されます。
| SWS試験の結果 | 地盤の状態 | 地盤改良 |
|---|---|---|
| 自沈層なし・N値5以上 | 良好(硬い地盤) | 不要 |
| 自沈層あり(深さ2m以内) | 表層が軟弱 | 表層改良で対応可能 |
| 自沈層あり(深さ2〜8m) | 中間層が軟弱 | 柱状改良が必要 |
| 自沈層あり(深さ8m以上) | 深層まで軟弱 | 鋼管杭が必要 |
地盤改良の工法と費用
①表層改良工法
軟弱な地盤の表層部分(深さ2m程度まで)をセメント系固化材と混合して固める工法です。最もシンプルで費用も安く、工期も短いのが特徴です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 適用条件 | 軟弱層が地表から2m以内 |
| 費用の目安 | 約30万〜50万円(30坪の場合) |
| 工期 | 1〜2日 |
②柱状改良工法(ソイルセメントコラム工法)
地中に直径60cm程度のセメント柱を複数本造成し、建物の荷重を支持層まで伝える工法です。住宅の地盤改良で最も多く採用されています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 適用条件 | 軟弱層が深さ2〜8m程度 |
| 費用の目安 | 約50万〜100万円(30坪の場合) |
| 工期 | 2〜3日 |
③鋼管杭工法
鋼管の杭を地中深くの支持層まで打ち込む工法です。軟弱層が深い場合や、狭い敷地で重機が入りにくい場合に採用されます。費用は最も高くなりますが、信頼性が高い工法です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 適用条件 | 軟弱層が深さ8m以上、または他の工法が適用できない場合 |
| 費用の目安 | 約100万〜200万円(30坪の場合) |
| 工期 | 1〜3日 |
費用の比較まとめ
| 工法 | 費用目安(30坪) | 適用する軟弱層の深さ |
|---|---|---|
| 表層改良 | 30万〜50万円 | 2m以内 |
| 柱状改良 | 50万〜100万円 | 2〜8m |
| 鋼管杭 | 100万〜200万円 | 8m以上 |
施主が知っておくべき3つのポイント
地盤調査は解体後に行う
建物が建っている状態では正確な地盤調査ができません。地盤調査は解体して更地にした後に実施するのが基本です。そのため、解体前の時点では地盤改良の要否がわかりません。建て替え予算には、地盤改良費用として50万〜100万円程度の予備費を見込んでおくことをおすすめします。
地盤調査の結果はセカンドオピニオンが可能
ハウスメーカーが手配した地盤調査会社の結果に疑問がある場合、別の調査会社にセカンドオピニオンを依頼できます。「地盤改良不要」の判定が出れば数十万〜百万円の節約になるため、費用対効果は高いです。セカンドオピニオン費用は3万〜5万円程度です。
地盤保証制度を利用する
地盤調査・改良を行った会社が提供する「地盤保証」は、万が一地盤に起因する不同沈下が発生した場合に補修費用を保証する制度です。保証期間は10〜20年が一般的で、費用は地盤改良費に含まれていることが多いです。保証の有無と内容を事前に確認しておきましょう。
まとめ
解体後の建て替えでは、地盤調査の結果次第で地盤改良が必要になることがあります。費用は表層改良の30万円〜鋼管杭の200万円まで幅がありますが、安全な住まいのためには避けて通れない工程です。建て替え予算には予備費として地盤改良費を見込んでおきましょう。
株式会社心和では、解体工事から更地への整地まで一貫して対応し、後の地盤調査がスムーズに進むよう丁寧な施工を行っています。建て替えに伴う解体工事のご相談は、お気軽にお問い合わせください。