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解体工事で出る産業廃棄物の処理方法と費用|不法投棄を見抜くポイントも

解体費用の3〜4割を占める「廃棄物処理費」の中身

解体工事の見積書を見ると、「廃棄物処理費」や「廃材運搬・処分費」という項目が全体の30〜40%を占めていることに驚く方が多いです。建物を壊すこと自体よりも、壊した後の廃材を適正に処理する費用の方が高くなるケースさえあります。

この記事では、解体工事で発生する産業廃棄物の種類と処理の流れ、費用の目安、そして不法投棄を行う悪徳業者を見抜くポイントを解説します。廃材のリサイクルの仕組みや環境配慮については「廃材リサイクルの仕組みと環境配慮」をご覧ください。

解体工事で発生する廃棄物の種類

建物を解体すると、さまざまな種類の廃棄物が発生します。これらは「建設廃棄物」と呼ばれ、法律上は産業廃棄物として適正に処理する義務があります。

廃棄物の種類 具体例 処分費の目安(1㎥あたり)
木くず 柱、梁、床材、造作材など 約5,000〜8,000円
コンクリートがら 基礎、土間、ブロック塀など 約3,000〜5,000円
がれき類 タイル、レンガ、瓦など 約3,000〜6,000円
金属くず 鉄骨、配管、サッシ、金物など 買い取り(売却益になることも)
ガラス・陶磁器くず 窓ガラス、衛生陶器など 約5,000〜10,000円
廃プラスチック類 塩ビ管、断熱材、防水シートなど 約8,000〜15,000円
石膏ボード 壁材・天井材 約10,000〜20,000円
混合廃棄物 分別できない混合物 約15,000〜30,000円

注目すべきは「混合廃棄物」の処分費が極めて高い点です。分別せずにまとめて処分すると費用が跳ね上がるため、現場での丁寧な分別が解体費用を抑えるカギになります。

廃棄物処理の流れ

ステップ 内容
①現場での分別 解体しながら木くず・コンクリート・金属・石膏ボードなどに分類
②積み込み・運搬 分別した廃材をトラックに積み込み、中間処理施設へ運搬
③中間処理 破砕・選別・焼却などの処理を行う
④最終処分・リサイクル 再利用できるものはリサイクル、できないものは最終処分場へ
⑤マニフェスト返送 処理完了後、マニフェスト(管理票)が施主または排出事業者に返送される

マニフェスト制度とは

マニフェスト(産業廃棄物管理票)は、廃棄物が適正に処理されたことを証明する伝票です。解体業者は廃棄物を運搬・処分する際にマニフェストを発行し、処理の各段階で記録を残す義務があります。

施主として知っておくべきポイントは以下の通りです。

・解体業者にマニフェストの写しを求めることができる

・マニフェストがない=不法投棄の可能性が高い

・電子マニフェスト(JWNET)を利用している業者はより信頼性が高い

廃棄物処理費用の全体像

木造住宅30坪を解体した場合の廃棄物処理費用の目安です。

項目 費用の目安
木くず処分 約8万〜15万円
コンクリートがら処分 約5万〜10万円
石膏ボード処分 約3万〜8万円
その他(ガラス・プラ等) 約3万〜8万円
運搬費 約5万〜15万円
金属くず(売却益) △1万〜5万円
合計 約25万〜50万円

解体費用全体が100万〜150万円とすると、そのうち25〜50万円が廃棄物処理に充てられている計算です。

不法投棄を行う業者を見抜く5つのサイン

解体費用が極端に安い業者は、廃棄物を適正に処理せず不法投棄している可能性があります。不法投棄が発覚した場合、施主にも責任が及ぶことがあるため注意が必要です。

①見積もりに廃棄物処理費が含まれていない

「解体工事一式○○万円」で廃棄物処理の内訳がない見積書は要注意です。処理費を計上せずに安く見せている可能性があります。

②相場より極端に安い

木造30坪で50万円以下など、相場から大きく外れた見積もりは、どこかでコストを削っていると考えるべきです。最も削りやすいのが廃棄物処理費です。

③マニフェストの提出を渋る

「マニフェストは出せない」「うちはそういうのやってない」と言う業者は論外です。マニフェストの発行は法律上の義務であり、出せないのは違法です。

④建設業許可や産廃収集運搬許可がない

解体工事業の許可と、産業廃棄物の収集運搬許可は別々のものです。両方を持っているか確認してください。運搬許可がない業者が自社で廃材を運ぶのは違法です。

⑤契約書が簡素すぎる

廃棄物の処理方法や処分先が契約書に明記されていない場合、後から「知らなかった」では済まされません。契約書に廃棄物の処理方法が記載されているか確認しましょう。

まとめ

解体工事の廃棄物処理費は全体の3〜4割を占める大きな費用項目です。現場での丁寧な分別がコスト削減のカギであり、混合廃棄物を減らすほど処分費が下がります。また、不法投棄を行う業者に依頼すると施主にも法的責任が及ぶため、マニフェストの確認と適正な許可の保有は必ずチェックしてください。

各廃材のリサイクル先や再利用方法については「廃材リサイクルの仕組みと環境配慮」で詳しくまとめています。

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